技能実習生の失踪数とその理由と思われる不正行為

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「日本で培われた技能の途上地域への移転を図り、経済発展を担う人づくりに寄与する」

そんな理念のもとに存在する就労・在留資格が「技能実習」です。

日本にいる外国人の在留資格の中では「永住者」「特別永住者」「留学」に次いで4番目に多く、就労を目的とした資格の中では最多です。

さて、そんな外国人の技能実習生ですが、毎年たくさんの失踪者が出ています。

低賃金・長時間労働・除染作業・単純労働・ハラスメント…tec

技能実習生がまるで奴隷かの様に扱われている現実があります。

一体、どれほどの技能実習生が過酷な環境から失踪しているのでしょうか。

そして、その理由と思われる不正行為はどんなものがあるのでしょうか。

どれくらいの技能実習生が失踪しているのか

2017年の技能実習生が274,233人。

そのうち失踪者の数が7,089人ですから、約2.6パーセントの人が失踪していることになります。

生まれ育った国を離れ、日本の技能を身につけようと覚悟を決めた人たち。

そんな人たちですら逃げ出してしまう過酷な現状なのでしょう。

「日本の技能を身につける」という前提がある技能実習生だって、最低賃金や法令に則った労働環境の提供は必須です。

技能実習生に対してどんな不正があるのか

経済産業省の公開資料(2017年)による、技能実習生に対する搾取や不正の中で特に多いのは…

  • 賃金等の不払
  • 偽変造文書等の行使・提供
  • 労働関係法令違反
  • 不法就労者の雇用等
  • 技能実習計画との齟齬
  • 名義貸し
  • 監理団体における「不正行為等の報告不履行」「監査・相談体制構築等の不履行」
  • 暴行・脅迫・監禁

賃金や労働時間はもちろんのこと、ハラスメントなども挙がっています。

「偽変造文書等の行使・提供」や「名義貸し」など内容が分かりにくいものもありますが、主に搾取や不正を隠ぺいする目的で行われています。

技能実習生の監理団体とは

技能実習生の監理団体

技能実習生を日本企業が受け入れる場合、2通りの型があります。

ひとつは企業単独型と呼ばれ、日本の企業が海外企業の職員を受け入れるものです。

大手企業など、自社で外国人を受け入れるノウハウを持っている企業が単独で行うものです。

もうひとつは、団体監理型と呼ばれ、組合などが受け入れ団体となり組合傘下の企業などにおいて技能実習を行うものです。

そして、日本に来ている技能実習生のうち、実に97パーセントがこの「団体監理型」に分類されます。

監理団体は、外国人技能実習機構(OTIT)の許可を得れば設立することができます。

2018年現在、2,000を超える監理団体があります。

監理団体の役割は

  • 技能実習生を必要とする企業に代わって各種手続きを行う
  • ちゃんと技能実習が実施されているか確認し、指導する
  • 技能実習生への搾取を防ぐ
  • 定期巡回を行い、その結果を地方入国管理局に対して報告する

など、文字通り「監理すること」が求められています。

しかし、これらの団体の監理が機能していないのが現実です。

なぜ帰国や転職をしないのか

まず、技能実習生は本人の意思で実習先を変更する事ができません。

つまり、どれだけ劣悪な労働環境でも職場を変えることができないのです。

それに自由に転職できたとしても、日本語能力も低く日本の事もよく知らない外国人が自分の力で仕事を見つけるなんて不可能です。

また、借金を負い悪質なブローカー経由で技能実習に来ている外国人も多く「このまま帰国なんてできない」と考える人もいるでしょう。

そもそもお金も持っていませんから、そのまま不法滞在者になってしまい「犯罪に走ってしまう」なんてことも考えられます。

自分たちの首を絞めることになる

日本は現在でも深刻な人手不足に悩まされています。

少子高齢化の改善も見られず、これからも生産人口は減っていきます。

そんな状況で、日本を選んで働きに来てくれる外国人労働者たちにこんな仕打ちをしていては、自分たちの首を絞めることになります。

技能実習制度の原点「日本で培われた技能の途上地域への移転を図り、経済発展を担う人づくりに寄与する」に立ち返り、日本を選んで働いてくれる外国人労働者たちに技能はもちろん、しっかりと賃金と労働環境を提供するべきではないでしょうか。

一方で、劣悪な労働環境やハラスメントの問題は、日本人同士でさえ根絶できない難しい問題です。

制度そのものや個別の企業を叩いても解決は難しいでしょう。

外国人労働者と関わる人はもちろん、ひとりひとりの心が変わることを願ってやみません。

平和は微笑みから始まります。
あなたが行く先々で、愛を広めてください。
あなたが出会った人たちが、より幸せになって去っていきますように。
もし平和が得られていないなら、それは私たちが仲間だということを忘れているからです。
私たちは偉大なことはできません。
偉大な愛で小さなことをするだけです。
人のことを批判していたら愛する時間がなくなってしまいます。
いつもお互いに笑顔で会うことにしましょう。
笑顔は愛の始まりですから。
100人に食べ物を与えることができなくても、1人なら出来るでしょ?
昨日は去りました。
明日はまだ来ていません。
わたしたちにはただ、今日があるのみ。
さあ、始めましょう。
誰かに微笑みかけること、それは愛の表現であり、その人へのすばらしい贈り物となるのです。
私は逆説を見つけた。
傷つくまで愛すれば、痛みは消え、より多くの愛が訪れる。

マザー・テレサ

出典:技能実習制度の現状 - 法務省




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